すでにニュースなどでご存じの方も多いかと思いますが、タイでは急激な新型コロナウィルスの感染者拡大の状況から、これらを打破するために特定地域のロックダウンをしなければならないと政府が方針を固めました。
2021年7月1日に観光事業再開の皮切りのため「プーケットサンドボックス」制度が始まり、外国からワクチンを接種した観光客受け入れを開始しましたが、2週間も経たないうちに、緊急事態宣言を発令しなければならない状況になっています。
2021年4月下旬から急激に感染者が増え、その感染拡大に歯止めがかからないタイは1日の感染者が9,000人を超え(7/8データ)、バンコクとその近隣県および南部に2021年7月12日より正式に緊急事態宣言が敷かれることになりました。
【緊急事態宣言に伴う様々な制限】2021年7月9日発表
対象地域:
感染の状況が特に深刻な首都近郊6県(バンコク、トンブリー、パトゥムタニー、ナコンパトム、サムットサーコン、サムットプラカーン) 南部4県(ソンクラー、パッタニー、ヤラーそしてナラーティワート)の合計10県
期間:
2021年7月12日から14日間
内容:
1.国民の行動に関する制限(首都近郊6県)
・21:00-4:00公共交通機関の運行停止
・20:00-4:00 コンビニエンスストアおよびナイトマーケット閉店
・デパートやショッピングモールは日用品を販売するスーパーマーケットや飲食に関係する店舗のみ営業 20:00閉店
・飲食店での店内の飲食は原則禁止 持ち帰り販売のみ可 20:00閉店
・マッサージ店、スパおよび美容サロンの運営禁止
・公共公園20:00以降の利用禁止
・政府機関および民間企業はできる限りのテレワークを行う
・5人以上の集会の禁止(特別な任務や宗教活動を除く)
2.不要不急の外出を禁止する(首都近郊および南部 全10県)
・不要不急の夜間(21:00-4:00)の外出の禁止(飲食の購入や病院、ワクチン接種などは含まれない)
・7月10日より県をまたぐ移動について関連機関に監視強化を要請
・教育機関の授業は全てオンラインで行う
3.医療面(首都近郊6県)
・感染者をいち早く分離するために、検査機関を増やす
・ワクチンの配布計画を見直し、60歳以上の高齢者及び基礎疾患のある人への接種を加速させる。二週間以内に100万回接種の目標を設定
・海外から寄付されたワクチン(ファイザー製とアストラゼネカ製)のものは高齢者、基礎疾患のある人、海外渡航の予定がある学生・スポーツ選手・外交官などへ割り当てられる
・ファイザー製のワクチンについては医療従事者の追加投与分として最優先される
以上
【プラユット首相PCR検査結果陽性】
2021年7月5日よりPCR検査の結果が陽性と判断されたプラユット首相は在宅隔離を自主的に行い、オンラインなどで会議に参加し職務を行っているようです。7月1日に開幕した「プーケットサンドボックス」のセレモニーに参加したのち、同セレモニーの参加者に感染者がいたことが判明しました。
その後の検査で首相自身も陽性の結果が出ましたが症状は特にみられないようです。引き続き健康状態を注意深く監視し続けながら、通常通り職務を遂行していく予定です。
【タイで初めてコロナウィルスによる邦人の死亡が確認】
2021年7月7日にサムットプラカーン県で75歳の男性邦人の死亡が報告されています。
新型コロナウィルスによる邦人の死亡は初めてとのこと。
【タイ在住の外国人のワクチン接種について】
タイのワクチン接種進行状況は2回の接種を終えた人の数は325万人強で全国民の約4%にとどまっています。
タイに駐在する外国人についてはその駐在理由によって、ワクチン接種の予約方法がことなるようです。
例えば外交官として派遣されている場合にはその家族も含め国内に約7000人いると登録されており、感染症対策センターにも情報が共有されワクチンの確保がされているようです。また政府関係機関の駐在事務所にいらっしゃる方は、外務省を通して申し込みができるようです。
タイに留学している学生は高等教育科学研究革新省が管轄しています。
その他民間企業などに務めている外国人やその家族は健康省の管轄で7月7日よりワクチン接種の受付が開始されたようです。
今後も随時情報が発信されていくと思いますので、現在タイにお住まいの方、今後渡航を予定されている方は、タイ政府および日本大使館や外務省などの情報など確認してください。
一日も早い状況回復のために一人一人感染防止を心がけましょう。
【学術セミナー タイ外務省と在日タイ大使館共催のオンラインセミナー】
タイ外務省は在タイ日本国大使館と共同で、「Envisioning the Future : Thailand-Japan Strategic Economic Partnership(未来を見据えた日タイの戦略的経済連携)」と題した学術セミナーを2021年7月21日(水)にオンラインで開催します。
本セミナーではタイの副首相兼外務大臣を基調講演者とし、パネルディスカッションでは日本とタイの主要な民間セクターの経営者や専門家、学者を招いて、両国の現状と今後の経済協力について両政府の見解を聞きながら、今後のさらなる経済連携の方法について探っていくという内容です。
2021年7月配信
メルマガ第8号 【タイ感染再拡大に伴うロックダウン】
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