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メルマガ第14号 【 test and go MOI seminar 】

タイ政府は海外からの入国者に対して、新しい入国管理システムを開始。新型コロナの感染防止対策を徹底しながら、利用者のさらなる利便性を高め、観光業をはじめとするタイ産業の回復に尽力しています。新型コロナと共存しながら前に進んでいくための経済支援など積極的に発信しつづけています。

【タイ空港公社(AOT)発表】

2021年の主要6空港(スワナプーム、ドンムアン、プーケット、チェンマイ、ハジャイそしてチェンライ)利用者数は16,195,581人で2020年の46,637,754人と比べて65.27%減少。そのうち国際線の利用者は1,616,641人(89.57%減)、国内線は14,578,940 (53.19%減)と発表した。
タイは2021年11月から隔離なしの入国規制緩和を開始したが、オミクロン株の流行により一時的に緩和を停止。2022年2月1日から新しく始まった「TEST&GO」の緩和システムでさらなる観光客の増加を期待している。

【TEST&GO】

2022年2月1日から新しい入国手続きの運営が開始した。
それまで感染拡大の状況に応じて63か国のみ入国が許可となっていたが、今後は全世界共通でこれらのシステムが利用できる。
  • 到着後2回のPCR検査をおこなう

    1日目:渡航前から予約した施設でのPCR検査を行い、結果が出るまで1晩滞在が必須
    5日目:渡航前に予約した施設でPCR検査を行う。(1日目と異なる施設でも可)1回目と同様に結果が出るまで1晩滞在することが必須
    滞在日数が5日以下の場合には、2回目のPCR検査は必要ないが、速やかに出国すること
    上記の行程が受けられる施設(SHA+AQ,OQまたはAHO)
    https://thaiontours.com/thailand/test-and-go-bangkok
    上記にかかる費用は渡航者が負担すること。ただし、2021年12月22日より以前にThailand Passに登録し、12月24日以降に渡航した者については規定通り政府が費用を負担する。
  • 保険の加入

    保険に加入しておらず、滞在中にコロナウィルスに関する治療を要した場合、渡航者は5万ドル以上の費用がかかると政府が概算している。タイ国籍を有している人については、政府が保証する制度があるので、保険加入の要否はない。
  • 渡航前PCR検査

    渡航前72時間以内に行ったPCR検査の陰性証明書が必須(6歳以下で保護者同伴の場合は必要なし)
  • ワクチン接種証明書

    各自治体が発行する証明書
  • Thailand Passへの登録

    2020年11月よりタイに渡航する旅行者はすべてCOEの取得が求められていたが、新しいアプリケーションThailand Passへ移行した。
    全ての渡航者は渡航日より7日前からThailand Passへの申請登録をすることができる。
    登録が完了するとQRコードが発行され、Emailで送られてくるので、渡航時にはそれを携帯する必要がある。
    ※TEST&GOを利用しない場合は、ThailandPassへの登録をはじめ、保険加入、陰性証明書、ワクチン接種証明書を準備してAQホテルでの7日間の隔離が必要になります。
  • 運営開始後の状況

    政府は2022年2月1日Thailand Passへの新規申請者数は29,194名そのうちTEST&GOの利用者は23,660名と発表した。
    2022年2月1日~9日の間に入国した外国人旅行者の累計は32,713名で今後増加の傾向がみられ、国内の景気回復が期待されている。

【2021年の工業生産指数と2022年の展望】

工業省産業経済局は2021年12月の工業生産指数MPIが1昨年の同時期と比べて6.83%上昇し、2021年全体のMPIは5.93%上昇したと発表した。この数値から2022年のタイ産業は上昇傾向にあると予測している。国の入国規制緩和の政策を受けて、コロナウィルス感染拡大の影響からの回復を期待している。

スリヤ大臣:

タイの産業は政府が掲げた数値目標4.0-5.0%よりも高い5.93%の上昇となっていることから、感染拡大以前に近いくらい回復していると考えられる。継続的に良い業績がみられる輸出を始めとし、国内生産のための材料輸入も増加している。
国内のワクチン接種も順調に進み、工業の回復に大いに役立っている。2022年の見通しとしては、世界的に感染拡大の収束が進み、政府の継続的な景気刺激策を通じて産業が回復していくと考えられる。

工業省産業経済局長:

2022年、タイやパートナー諸国が経済活動を拡大し続けるための明確な措置があり、新型コロナと共存する社会の中でもタイ経済は成長を続けるだろう。

―業種別にみる経済回復の傾向―

  • 自動車関連産業

    2021年12月のMPIは一昨年の同月の数値から9.15%上昇しています。主にピックアップトラック、セダン、ディーゼル車そして大型乗用車の生産が拡大しており、需要の高まりから輸出量も回復している。
  • 石油関連

    2021年12月のMPIは一昨年の同月の数値から7.54%上昇している。入国隔離の規制を緩和した後から、ディーゼル燃料、重油、ガソリン91(日本で言うレギュラーガソリン)の需要が増えたことが原因と考えられる。
  • 砂糖産業

    2021年12月のMPIは一昨年の同月の数値から31.52%上昇している。前年よりも栽培にとっての気候条件が良く、収穫と圧搾の時期が早かったことが要因だろう。
  • 電子部品と回路基板

    2021年12月のMPIは一昨年の同月の数値から14.24%上昇している。
    日常生活に必要な電化製品や自動車などの世界的な需要の高まりが要因だろう。
    その他には棒状ゴムやラテックスといったゴム製品も需要が増え生産を伸ばしている。

【タイ産業促進の指針】

2022年2月1日、MATICHON社が主催したライブストリーム形式のセミナー「新しい可能性:Thailand 2022」にスリヤ工業大臣が登壇し基調講演を行った。

スリヤ大臣の発言:

世界的に経済と社会は変革の時を迎えており、我々はその新しい生活様式と新しい標準にあった産業発展に向けて進んでいかなければならない。既存の産業が変革を遂げるための支援を行うなど、政府はその指針を築く役割がある。

工業省が関連機関と協力して発展を促進するは6つの大きな枠組み
  1. テクノロジーを利用して農業の付加価値を高める
  2. S Curveに含まれるポテンシャルのある産業、食品・バイオ・自動車関連・ロボット・医療機器産業向けのインテリジェント電子機器オートメーション化の発展
  3. 企業や製造業をThailand 4.0に発展させる。スマートな事業者を創出・育成し、中小企業やコミュニティ企業の生産性を創出。コスト削減や革新的なデジタル技術による製品価値の向上を促進し、特に資金源へのアクセスに関して様々な工程の簡易化により事業継続をしやすくする
  4. BCGモデル政策に沿った持続的な産業発展
  5. EECにおける工業団地への投資促進。産業を結び付ける地域でレベルの開発
  6. 利用者の利便性のためにデジタルサービスの質を高める。データベースの構築に力を入れて海外との互換性や生産性向上に生かす
日・タイビジネスに関連するセミナーも多数開催され、両国がこの困難を乗り越えていくため官民の協力は欠かせません。タイの経済情報を引き続き配信していきたいと思います。
データソース:Bangkokbiz、MATICHON、タイ工業省産業経済局、AOT
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