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メルマガ第1号 【長期帰国による、ビザや労働許可証の期限切れ問題】

世界的な新型コロナウィルス感染拡大に伴い、タイへ進出している日本企業へも様々な面での影響が出ています。弊社は日タイ事業にかかわる皆様へ、少しでも有益な情報がお届けできたらと考え、メルマガの送付を開始いたしました。
 
 諸外国に比べると、感染拡大を比較的最小限に抑えている印象のタイではニューノーマル(新しい生活様式)が浸透する中、徐々に経済活動も再開し外国からの入国制限が緩和され、外国人渡航者受け入れも再開しました。日本政府がタイ政府と協議の結果、7月にレジデンストラックを開始してから約2800人(2020年9月24日付データ)の日本人がタイへ渡りました。現在も一日に数百名の渡航希望者が在京タイ大使館に入国許可証の申請を行っているようです。
 
 【長期帰国による、ビザや労働許可証の期限切れ問題】
 ご存じの方も多いと思いますが、現在タイ国籍を有しない人のタイ王国への入国は特別便でのみ許可されており、様々な渡航条件をクリアして、在京タイ王国大使館が発行する「入国許可証」を申請し受領した人のみ渡航することが可能です。
 2020年10月に就航している特別便(在京タイ王国大使館ウェブサイト)
 http://site.thaiembassy.jp/jp/news/announcement/9427/
 
 ところが、中には長い期間入国できなかったことにより、ビザや労働許可証(WP)の有効期限内に再入国するのが難しいという方も多いと思います。手続きをしないまま期限切れになると、不正な行いとして記録が残り次のビザやWPの申請取得に障害になる可能性もあるので、きちんと正しい処理をする必要があります。
 弊社が関連機関などに問い合わせをして入手した情報を今回皆様と共有させていただき、一つの事例として参考になれば幸いです。
 
 まず、タイのビジネスビザやWPの期限の延長申請は原則的にはタイ国内でしか行えません。代理人申請はできないかとBOIのOSOS(ワンスタート・ワンストップ インベストメントセンター)に確認を行いましたが、本人以外の申請は受け付けられないと回答が来ました。そのために、わざわざ一度タイへ渡航した方もいたようです。例外的に代理人申請を受け付けている県もあるそうですが、審査官の判断で対応が異なるといったことがあるようです。
 
 現在取得済みのビザとWPの有効期限内にタイへ入国準備が間に合わない場合には、これらの放棄をする手続きが必要となります。前にも述べましたが、これは大変重要なことで、この手続きを行わずに有効期限を迎えてしまうと、不正とみなされ次の申請をする際の障害になってしまう可能性があります。期限が切れてしまっていても、必ずキャンセル処理を行うことをお勧めします。ちなみにこの手続きは代理人による申請が可能です。OSOSでビザとWPの放棄をする手続きを行うと、「証明書」が発行されるので、この書類をご本人のパスポートと一緒に保管してください。次回、ビザとWPを申請する際に必要になります。
 
 次に、BOIが運営するオンライン査証申請サイト「Sigle Window」に登録をします。登録完了後オンラインでビザ申請を行います。ビザ申請が承認されると申請承認状が発行されますので、それは日本でビジネスビザを再申請する際に提出することによりタイ大使館が提示を求めるWPに代わる証明となるようです。
 BOI Single Window System (タイ語のみ)
 https://swe-expert.boi.go.th/SW-WEB/main.php
 
 結果、ビザやWPの新規申請が必要になりますが、書類に不備がなければ渡航許可証の発行が可能でしょう。タイへ入国後、決められた手順でビザの切替手続きやWPの申請を行えば完了です。
 
 ビザ申請に必要な書類や申請手順などは、在京タイ大使館のウェブサイトを確認してください。
  http://site.thaiembassy.jp/jp/visa/type/
 
 タイに進出している日本企業が多数いることから、駐在員の再入国についての手続き緩和を訴える声がBOIに多く届けられています。現地BOIでも、その問合せにこたえられるように、手続きの簡略化や恩典について内部で検討しているとの情報もあります。
情報が更新された際にはまたメルマガでお知らせいたします。
 
 【タイ入国規制緩和に関する政府の方針】
 2020年9月30日付の保健省疾病管理局の発表で海外からの旅行者、特に低リスク国からの旅行者の拘留日数を14日から例えば半分の7日間に短縮するといったことを検討している準備ができているとありました。世界中の学者がCOVID―19の症例数は実際には1億を超えると推定していますが、タイはこの病気の適切な管理ができていると強調しており、タイの国の安全を一番に考慮しながら、持続的な経済活動の発展を目指していきたいとのことです。
 https://mgronline.com/qol/detail/9630000100282 (タイ語)
 
 【タイ政府観光庁が外国人旅行客向けの特別ツアーを開催】
観光スポーツ大臣より新型コロナウイルス感染症対策センターでの会議の結果、特別観光ビザのカテゴリーで外国人観光客の受け入れが認められることが明らかになりました。これらは現在行われている入国審査と同様の手順で入国前のPCR検査や入国後14日間の拘留措置などが行われた後に、観光客は通常の旅行を楽しむことができます。
まず手始めに、2020年10月8日広州から約120人の中国人観光客がAir Asiaのチャーター便でプーケット空港へ到着する予定となっており、その後10月25日に追加のグループが126名Thai Smile Airwaysでスワナプーム空港へ到着する予定になっています。
また11月にはヨーロッパからのグループ受け入れのツアーも予定しているようです。
タイ観光庁長官はこれらすべての旅客が例外なくタイの入国審査をすべて順守することが義務づけられていると発表しています。これらの観光誘致策を経て段階的な入国審査の緩和や外国人観光客が増えタイの観光産業が回復していくことを期待しています。
 https://mgronline.com/travel/detail/9630000099632 (タイ語)
 
2020年10月配信

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